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執筆者の写真 ADEX plus

インドネシア トラジャ地方 訪問レポート 前編



~SDGsの基本にある~幸せって何だろう


SDGs推進室 馬場 滋


2022年11月3日(祝)~13日(日)の11日間、キーコーヒー様の仕事でインドネシアのトラジャエリアの取材に行ってきました。キーコーヒー様がトラジャで行っている、SDGsの活動を、消費者に伝えるための動画を作ることが目的です。インドネシアは初めての経験でした。

雲 海

夜明けの1時間以上前に集合して雲海を撮りに行くなど、超が付く、ハードスケジュールで、道なき道をジープで何時間も揺られる過酷なロケでした。しかし、今は本当に行って良かったと思っています。


その国の生活を知り、その国の人たちと触れ合う事が出来たからです。


皆様も海外に行かれる事は多いと思いますが、その大半は観光かと思います。


観光は名所を訪れ、その国の美味しいものを食べるのが目的です。都会の方と話す機会があっても、地方のたちと触れ合う事は殆どありません。


今回の取材で、本当に人生感が変わりました。








幸せの感じ方は、場所によって、環境によって、大きく異なる事を実感したのです。


民族ダンス(竹馬)/トンコナン/先祖を祀る場所

 

【インドネシア トラジャの基本情報】


トラジャは、広いインドネシアのほぼ真ん中、スラウェシ島港湾都市マカッサルの北部にあります。東京からジャカルタまで約8時間。ジャカルタで乗り換えて、マカッサル迄4時間のフライト。そこから車に揺られて、10時間の場所です。


マカッサルからトラジャ中心部までは、ほぼ舗装されているのですが、一歩中心部を離れると、舗装されておらず、ジープかバイクでないと移動できません。




インドネシアのバイク地獄は有名で、多くの家庭が5年ローンでバイクを購入しています。家族3人乗り、4人乗りも頻繁に見かけました。基本的には年齢制限もあり、ヘルメット着用なのですが、お巡りさんも少ないため、ノーヘルの方も目立ちます。








中学校を訪問しました。民族舞踊を踊って頂き、歓迎されました。朝7時半始業、12時半終業です。給食はなく、みんなお弁当を持ってきます。


















トラジャの人たちは、皆、早起き。夜明けと共に生活が始まります。6時過ぎに家を出て、歩いてくる子も多く、お母さんは、それまでにお弁当を作って持たせるのです。














 

幸せ その1 コーヒー豆選別のお母さん


彼女はコーヒー工場で、豆の選別を仕事にしています。色で豆を見分け、良い豆だけを選別しています。工場には100人程の女性が働いており、年によって異なりますが、大体7月から11月までが労働期間です。















インドネシアの最低賃金は、月約3万円。彼女の腕はトップクラスですが、それでも年収は高いとは言えません。インドネシア全体の平均年収が約40万円で、このエリアの中では悪くはないのですが、とても贅沢が出来る収入ではないでしょう。



ご主人と離婚し、コーヒー豆の選別の仕事を始めました。選別期間以外は、農園で野菜を育てながら、鶏と豚を飼っています。子どもは3人いるそうですが、3人とも独立し、現在は一人暮らしです。















これが彼女の自宅です。失礼ですが、日本では考えられないような作りでした。家財道具も少なく、古いテレビは置いてありましたが、トラジャエリアは電波状態が悪く、高い受信機を置かないと映りません。日が暮れると、お湯を浴びて早めに寝るそうです。



今の彼女の生きがいは、休みの日に教会で子供たちに、トラジャ伝統の切り紙を子供たちに教える事です。



-このような生活を送る彼女に聞きました。



あなたは幸せですか?



-するとこう答えたのです。



とても幸せです。今の生活に不満はありません。十分な給料も頂いていますし、子ども達も頻繁に訪ねて来てくれます。協会で教えるという生きがいも出来ました。トラジャで生まれて、トラジャで生活し、毎日も充実しています。本当に幸せな人生です。唯一の望みは、いつまでも工場で働ける正社員になることですかね。



-満面の笑顔で、話してくれました。



「インドネシア トラジャ地方 訪問レポート」は後編に続きます。



引き続き~SDGsの基本にある幸せ~のあり方について「インドネシア トラジャ地方 訪問レポート」とともに考察をしていきます。


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